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子供の頃 「ピアノを習った経験」 のある方は、 次のようなイメージがありませんか? |
実力向上 = 練習曲を次々と制覇すること
心当たりありますよね?
普通の教室に習いに行くと、「まずは基礎が大事!」 と言われて、 「練習曲」 を渡されます。
「次回のレッスンまでに、○ページまで弾けるように、家で練習してきてね♪」
ところが、
「練習曲をやれば基礎力がつくよ!」
と言われていたはずなのに、あらためて自分自身を振り返ってみると、
子供の頃、ピアノを何年も習ってきたのに・・・・
「♪は読めるようになりました?」
「片手ずつ、ドレミと数えてました」 ( → 特に加線)
「ヘ音譜表や、臨時記号、♭4、和音などへの苦手意識は?」
「全部 苦手なままです」
「じゃあ、指の動きは高速になりました?」
「全然です! 特に左手が、全然動かなくて・・・」
「では、表現力はつきました?」
「間違えずに課題を弾ければ、それで合格でした」
あれ? 習った年数のわりに、全く基礎力がついていなかった・・・・。
いったいこれは、どこに原因があったのでしょう?
練習曲は、「できないことをできるようにする」 のが目的です。
ですから、たとえ一時的にできるようになったとしても、そのまま放置して
次に向かうことばかり繰り返したら・・・・
それは穴の開いた袋でドングリを拾い集めるようなもの。
拾ったばかりのドングリは袋に残りますが、
古いドングリが、いつの間にかポロポロと袋からこぼれてしまいます。
片方でドングリを拾いながら、もう片方でドングリを落としていたら・・・・
基礎力が上がらないのは、当然ですよね?
残念ながら、その通りだったのです。その証拠に・・・・
「今週は11番が終わった。来週は12番だ!」
の繰り返しで、練習曲を順番に進めるだけでは、
「新しい曲をやるうちに、また1つ、2つ、以前の曲がこぼれ落ちてました」
と感じていたのではないでしょうか?
小さい頃にピアノを習った経験のある方は、この練習曲の 「トコロテン」状態、心当たりありませんか?
……では、どうすればよいでしょう?
簡単ですね。その袋の穴をふさげばいいのです。
例えば、同じ条件でドングリ拾いを始めた場合でも、
袋の穴をふさぐかふさがないかで……
穴の開いた袋で、ポロポロこぼしながら、ドングリを拾い集める
(課題を先に進めるのみで、終わった課題は放置)
袋に穴がないかチェックしながら、確実にドングリを積み増す
(終わった課題も定期的に復習して、基礎力を積み増す)
どちらのほうがより多く 「ドングリ」 を持ち帰れるか? すぐにわかりますよね?
意識の差はほんのちょっとなのです。
たったそれだけなのに、
「毎回ポロポロこぼしながら」 → 「基礎力を確実に積み増す・・・」
それができるかどうかで、同じ練習量でも
持ち帰れる「ドングリ」の量、つまり 練習の成果 は、思った以上に大きく変わります。
今まで練習を 「何時間やった」 「何回繰り返した」 しか見ていなかった人は、
練習の後に、自分の成果も振り返ってみてください。
常に自分の成果を振り返る癖がつくと、
せっかく練習したのにドングリを落としまくりで
また拾い直し! という、無駄な練習を回避できて
上達の早さにつながりますよ!
ただ単に、マジメに努力するだけが練習ではないのです!